【本革手縫い】松風のミニチュアハット

こんばんは、ここのところ製作続きの黒猫です。

今回は松風を作るなら、シルクハットもだよね、ということでミニチュアサイズのシルクハットを革で製作してみました。

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テディにかぶせてみた

 

leather-kuroneko.hateblo.jp

 

 

技法的には、合わせ筒縫いと駒合わせ縫いの応用で作れることは分かっていたのですが、いかんせんサイズが小さくてかなり難儀しました。本来はもっと大きなものに使うやり方なんです。

 

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松風のミニチュアハット

合わせ筒縫い(掬い縫い)というのは、次の画像にあるようなバッテンステッチを革の表に出さず、革の中で糸を交差させて、サドルステッチのスッキリとした縫い目を表に出して二枚の革を縫い合わせる技法です。

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試作 江風改二チャームの飾りステッチ

なぜ表にバッテンステッチを出したくないかと言うと、単純に糸が何かと引っかかったり擦れたりして切れやすく、耐久性が低いからです。革の表面は最低限の糸目で仕上げれば、簡単には切れませんし丈夫になります。

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合わせ筒縫いの部分

 

駒合わせ縫いというのは、主に円形の底・蓋部分を縫うのに使う技法です。

円周を縫っていく場合、側面部分と底・蓋部分のステッチ数にズレが生じるのですが、そのズレ(駒)を解消しながら縫い合わせます。

こちらも革の中で糸を交差させて縫って行きますが、革の中の糸はもちろん目では見えないので手先の感覚が重要になってきます。

 

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松風ミニ財布と共に

デザイン

松風のかぶっているハットを出来る限り小さく立体で表現したかったため、デフォルメをしてつくってみました。

帽子本体とつば、表に回っている赤いリボンの部分の比率に拘り、0.5mm刻みで図面を何度も引き直し、今の形に落ち着きました。

また、縫いを綺麗に仕上げるため、試作(TOPのテディがかぶっているハット)とは違う革・技法、そして微妙にサイズ変更もかけています。

 

両脇にチェーンやリボンが通せるようにハトメを開けてあります。

今回はヘッドドレスのように頭の上で固定できる様、細目のリボンを通してあります。

テディにかぶせているように少し太めのリボンを通して頂くと、顎で結んだ時のリボンも可愛らしく見えると思います。

 

 

素 材

  • 黒 ・・・・・牛革「リスキオ」 コンビ鞣し
  • 赤 ・・・・・牛革「ティーポ」植物性タンニン鞣し

 

サイズ

  • 高さ・・・約 4cm
  • 幅・・・・直径 約 4cm(最大部分)

 

頒布について

  • 本体・・・・6,500円
  • 送料・・・・実費(追跡・補償のある宅急便コンパクトを予定)

 

2019/5/12現在、受注承ることが可能です。

詳しくはTwitterよりご連絡下さい。

 

 

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