【本革手縫い】刀剣乱舞 へし切長谷部 イメージパスケース 製作しました
こんにちは。サークルKuronekoのデザイン担当かおりです。
先日完成した刀剣乱舞のへし切長谷部をイメージしたパスケースについてまとめました。
デザイン
本作については依頼者さまからプレゼントとして贈るために創って欲しいとのことでしたので、デザインについては一任させて頂きました。
一点、刀の下緒の赤を入れて欲しいというご要望がありましたので、Dカンから赤のチェーンを下げることで取り入れています。
通常ver.と極ver.どちらがお好きなのかだけ最初に伺い、今回は通常ver.にて創りました。
刀剣乱舞自体は最初期からやっていたのですが、久しくログインしていなかったので(検非違使が出る様になった前位までやっていました)、久しぶりに声や台詞等を確認するため復帰しました。
FGOでは織田信長推しのため、へし切長谷部でしたらとお受けした次第です。
初期にいた刀剣男子でしたら大体のイメージはつかめるのですが、作品に落とし込むとなるとやはり隊長に据えてプレイしてみないと難しいこともあり、FGOの周回をしつつ大阪城をぐるぐるしながらラフを考えました。
基本的には左半身をモチーフとした形にし、白のドレスシャツに黒のカマーバンド、紫のパンツ、その上に紫の上着を羽織っているイメージとなっています。
上着部分を入れるため、パスケースですが蓋付きとなり、マグネット留めにしています。ICカードの場合は出し入れの機会がそれ程頻繁ではないと思いますので、被せる構造に致しました。
イラストでの上着の裏面は白でしたので、同様に白の革を使用しています。
金具類はゴールドで統一して上品ですが華やかな仕上がりになりました。
パスケースの裏面は背中部分に当たりますので、シンプルに紫一色となります。
コバについても紫で染色し、磨きを掛けて仕上げました。
製 作
製作担当の黒猫です。
今回はパスケースながら、凝ったデザインを表現したためにパーツ点数が多くなりました。革だけで七枚以上使用しています。
革という素材は各タンナーによって厚みが違うので、それぞれの厚みを合わせるため「漉き」という作業を革屋に依頼します。漉き代は一枚いくらという世界なので、単純にパーツ数が多い=漉きを含めた材料費がかかるということになります。
パスケースなのであまり厚みは出したくない、しかし構造上重ねる部分が多くなるので今回は1~1.3mmでの調整となりました。漉いた革を手作業で切り出し、コバを磨き、組み合わせています。革は素材の性質上、加工していく際に繊維方向によって伸びたり縮んだりします。
ミニマムなデザインのものほど小さな狂いが全体のバランスを壊すので、その都度感覚で合わせていきます。パーツ点数が多いほどこの「合わせる」という作業に神経を使うようになっていきます。全てのパーツの誤差を極力排除し、全体としてまとまったデザインに仕上げる、なかなか大変なことです。そのため、製作には通常の作品よりも時間が掛かっております。
最後に縫い上げですが、2.5という極小の幅にしています。糸目が細ければ細いほど、糸を通す回数も増えますが仕上がりが上品なものとなります。サドルステッチ(クージュセリエ)にて二本の針に糸を通して手縫いしています。背面の画像をご覧くださると糸目が分かるかと思います。
※使用の際は、他の物からの色移りや擦れ等にご注意下さい。
※天然の牛革を使用しておりますので、水濡れにはご注意下さい。変形や変色の原因となる恐れがあります。
素 材
- 白 ・・・牛革「姫路レザー」 タンニン鞣し
- 紫 ・・・牛革「ティーポ」 タンニン鞣し
- 黒 ・・・牛革「栃木レザー」 タンニン鞣し
- 黄・・・ 牛革「栃木レザー」 タンニン鞣し
サイズ
- 約 10cm × 約 7.5cm × 厚 約0.5cm
頒布について
- 本体・・・・16,500円
- 送料・・・・実費(追跡・補償のある宅急便コンパクトを予定)
直近のイベントでの頒布は予定しておりません。C97参加の場合は1点持ち込めたらいいなと思っています。直前になりましたらTwitterにてご案内差し上げると思いますので、ご確認ください。
どうぞよろしくお願いいたします。
技術等に関するご質問は黒猫宛にお願い致します。
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