【革道具】 曲線切り用に切出し小刀購入 「別撰極上打出小刀・雲流」

こんにちは、サークル Kuroneko製作担当の黒猫です。

デザイナーのかおりさん(@KAORIdesignK)からいただくデザイン案は、微妙な曲線を使うものが多いため、革の曲線切り用に小刀を購入しました。雲流という技法で作られた切れ味の鋭い小刀です。

 

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うにうにしているものは、試し切りをした革です。

平刃の革包丁では、なかなかこのように切ることは難しいです。

ただ、この小刀は片刃なので、より曲線を切れるようにするために両刃に研ぎ直そうかと思っています。

 

モノを作るうえで大切なのは、デザイン・技術・道具だと思っています。

弘法筆を選ばずとも言いますが、それは弘法大師の境地に達した時に言える言葉であって、しがない革職人は道具を選ぶ必要があるわけなのです。

 

道具と言っても、革道具は私が今揃えているものだけでも100以上あります。一つ一つの工程に専用の道具を使うので、どうしても増えて行っていまいます。

これでもまだ足りない道具があるわけで・・・

 

さて。画像で紹介しました小刀。

これはRを切るときに使う包丁を探しに行ったときに、理想の形が見つからなく悩んでいたところ、一目ぼれして購入したものです。

職人さんの手作り、八層構造の雲流という技法で作られたものだそうです。刃物屋さんが、これは切れ味いいよー、というので、廻切包丁の代わりにも使えるかなと思い、なによりその美しさに惚れて。

これ、違う組成の鋼を八層に重ねて打っているらしいです。手作りをしている私から見ても、大変な工程と技術なんだろうなと思います。

こういった技術を持った古い職人さんは、どんどん減ってきているそうです。日本のものづくりは、安価な海外製に押されて30年くらい技術が継承されなかった時期がありますからね。 

 

さて、今日も革に向きあってがんばりましょう。