本革手縫い 軽巡 夕張 製作してみました

こんばんは、サークルKuronekoで製作を担当している黒猫です。

今回は軽巡「夕張」を製作してみました。

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 特徴的な制服の紺色(舛花色)の革がなかなか見つからず、着手するまでにかなり時間がかかってしまいました。

製作や素材に関しては、続きをどうぞ。

 

 

兵装実験軽巡ということで、史実でも様々な兵装が搭載された夕張。

サークルKuronekoとしても、また新たな製作方法を満載して作ってみました。

 

まず胸元のセーラー服の襟を表すためのステッチ。

糸を縫いこむにはまず、ヒシメ打ちという工具を用いて菱型をした切れ込みを入れます。ヒシメ打ちを製作している工場にもよりますが、私の使用しているヒシメ打ちは打ち込むと約3mmの菱型の切れ込みが出来ます。

夕張の場合は、これを4mm幅の部分に二本のステッチラインが入るように打ち込みます。普通であれば菱穴どうしがくっついてしまって、ぐちゃぐちゃな切れ込みが出来てしまいます。

これを綺麗に打ちこむには、菱と菱を1mm程度ずらして重ならないようにすれば良いわけです。

言葉で言えばこれだけですが、使用する革の硬さや特性を知り、細かい調整をしながらヒシメを打つ技術が必要になります。

 

次に、特徴的なV字部分の合わせです。

別々の革を合わせるわけで、まず革の厚みを揃えるために漉き加工をします。そして正確に革包丁で切り出して、きれいに合わさるようにします。

 

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そしてオレンジ色のステッチと、外周ステッチとの間にリボン型のカシメを打ちます。

ここも5mm幅の中に2.5mmの丸穴を空けます。襟部分に比べれば、1.25mmずつ離した中心に穴を空けるだけなので、簡単ですね。(簡単に出来るとは言っていない)

 

そんなこんなで、なかなか細かい作業が必要だった夕張です。

もちろん外周をゆるやかなカーブで裁断するのもアレなのですが、その辺はもういつものことなのでどうと言うことはないです・・・

 

 

【夕張型 一番艦 夕張】

素  材

 表面

  • 牛タンニン鞣し「栃木レザー」(紺)
  • 牛革クロム鞣し(白)

 裏面

  • 牛タンニン鞣し「栃木レザー」(紺)

 

頒布価格

  • 本体(ケッコンカッコカリ標準仕様)・・・・4,800円
  • 送料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・実費

 

 

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